猫の殺処分数は年々減っているとはいえ、それでも2019年4月1日~2020年3月31日の間に27,108頭もの命が失われています。
「所有者不明」として保健所に持ち込まれた猫は42,939頭もおり、多くは野良猫であることが容易に推測できるのではないでしょうか。
そんな現状を問題視する動きも活発になり、実際に野良猫を保護しようと考える心優しい人も増えています。
しかし、保護したはいいけど自分では飼えない!ということも。
そこで今回は、野良猫を保護したけれど飼えないときはどうすればいいのかをご紹介します。
目の前の命を救いたいという気持ちは素晴らしいことなので、自分で飼えなくてもできることがあることを知ってくださいね。
まずは野良猫を保護する場所を確保しよう
野良猫を保護したものの、飼えない場合はそのあとどうすればいいかわからないことだらけでしょう。
まずは野良猫を保護する場所を確保してください。
自宅で猫が落ち着けるスペースを確保する
野良猫の里親がみつかるまでの間、まずは自宅でお世話をする必要があります。
野良猫は知らない場所に突然連れてこられたことで、気持ちが不安定です。安心できる場所であることをわかってもらえるように、落ち着ける場所を用意してあげましょう。
また、すでに自宅にペットがいる場合は、部屋を別々にしたりケージを用意するなど隔離できるスペースを確保することが大切です。
友人や親類などに猫の一時預かりの相談をする
例え一時的であっても、「自宅でお世話することができない」ということもありますね。
そんなときは、友人や親類などに猫の一時預かりをしてもらえないか相談してみましょう。たくさんの人に声をかけることで、一時預かりを承諾してくれる人がみつかる可能性は高くなります。
動物病院に相談する
動物病院は、病気の犬や猫などを診察して治療してくれる場所です。しかし、動物病院によっては保護した猫を1泊数千円で預かってくれることも。
もちろん、入院している犬や猫でケージがいっぱいでは無理ですが、基本的に獣医師は動物好きなので相談にのってくれるでしょう。
また、そのまま動物病院の看板猫になる可能性もゼロではありませんよ!
「飼えないのに保護すること」は悪ではありません!まずは落ち着いて自分の周りを見渡してみてください。
自分で里親探しをしてみよう
野良猫を保護する場所が確保できたら、次に行うのは里親探しです。
友人や親類などに聞いてみる
友人や親類など、身近な人に野良猫の里親にならないか聞いてみましょう。
一時預かりのつもりが、そのまま家族に迎え入れられたということもよくある話です。
野良猫の命を救おうと保護したのだから、まったく知らない人よりも、知っている人のほうが安心してお任せできますね。
里親を募集する
友人や親類が野良猫の里親になってくれなくても、焦らないでください。
動物病院にお願いして里親募集のチラシを貼らせてもらったり、インターネットの地元の掲示板や里親募集サイトに猫の情報を登録しましょう。
野良猫であったことや、その猫のアピールできるポイントと共に、写真を数枚撮って載せてあげるといいでしょう。
自分のSNS(TwitterやInstagramなど)を利用するのも1つの方法です。
譲渡会に参加する
里親探しは、動物保護団体などが開催する譲渡会に参加させてもらうこともできます。
猫の譲渡会は全国各地で行われているので、インターネットで検索すれば、どの動物保護団体がいつどこで譲渡会を行うかはすぐにわかります。
事前に動物保護団体に連絡して、事情を説明してから参加させてもらいましょう。
知らない方とやりとりをする億劫さはあると思いますが、あなたが居なければ保護した野良猫は幸せになれなかったかもしれませんよ。
保護する場所がない・里親がみつからないそんなときは?
自分でどんなに頑張っても、野良猫を保護する場所がない・里親がみつからないということもあるでしょう。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。
中間支援団体に相談する
動物保護団体とは別に、中間支援をしてくれる団体もあります。
保護活動は行っていませんが、里親探しを手伝ってくれたり、地域の一時預かりボランティアを紹介してくれたりと、中間支援団体によって支援内容は異なります。
どうしても保護した野良猫の保護する場所や里親がみつからないといった場合は、1度相談してみましょう。
動物保護団体に相談する
自分ではどうすることもできないときの最終手段になりますが、動物保護団体に相談しましょう。
日本全国には、多くの動物保護団体があります。団体によっては成猫や老猫は断られることもありますが、1つの団体だけでなく、ほかの団体にも相談してください。
動物保護団体は小さな命を救うために活動しています。野良猫の命を救いたいという気持ちは伝わり、必ず力になってくれますよ!
↓一般社団法人日本動物保護センター「全国の動物保護活動団体」へのリンクはこちら↓
注意!公共施設である保健所や動物愛護センターには持ち込まないで!
保健所や動物愛護センターに連絡すれば里親を探してもらえると思ってはいけません。
確かに、最近は殺処分を減らす取り組みで里親探しを行っていますが、すべての場所ではないことや、収容期限が決められているため、せっかく助けた命も期限付きの短い命となってしまいます。
どうしても保護する場所がない、里親がみつからないといった場合は、動物保護団体に相談してください。
粘り強く相談してみてましょう。あなたはひとりではありません!
まとめ|飼えなくてもきることはあることを知っておこう
今回は、「野良猫を保護したけれど飼えない場合にどうすればいいか」についてご紹介しました。
小さな命を救うことはやはりとても素晴らしいことで、例え自分で飼えなくてもできることはあります。
里親探しなど大変なこともありますが、自分の救った命が幸せになってもらえたら、それはとても嬉しいことですね。
この記事が、野良猫を保護したけれど飼えない・保護したいけれど飼えないと悩んでいる人の参考になれば幸いです。