ぽっちゃりとした猫は愛らしいくかわいいですが、肥満によって病気になるリスクが高くなります。
愛猫にはいつまでも元気で快適にすごしてほしいと思いながらも、おねだりの可愛さに負けてついついおやつを与え過ぎてしまう…という飼い主さんも多いでしょう。
そこで今回は、猫のダイエットの方法や注意点をご紹介します。
愛猫にダイエットを考えている人は、ぜひ参考にしてください。
猫の肥満度を確認しよう
猫のダイエットを考えている飼い主さんの中には、明らかに痩せているのに体重だけで判断してダイエットをさせようとしていることもあります。猫にダイエットが必要なのかそうでないのか、しっかり判断してあげましょう。
ダイエットが必要かチェック!
家でできる簡単なチェック方法は2つあります。
- 4つ足で立っている猫を真上から見る…肩よりお腹のほうが横幅がある。
- 体を触る…どこにあばら骨があるかわからない、もしくは背骨の上に脂肪がある。
このような場合は肥満状態にあるため、ダイエットが必要です。
動物病院でチェックしてもらうことも
明らかに肥満とわかる猫では判断もしやすいですが、自分で判断が難しいと思ったときは、動物病院で獣医師にチェックしてもらいましょう。
その際、その猫の適正体重やダイエットが必要かどうか相談しておくと、今後のダイエット計画も立てやすくなります。
猫のダイエット方法は?
猫のダイエットを成功させるためのは、3つのポイントがあります。どれも大切なことなので、ポイントをしっかり押さえておきましょう。
①カロリー計算をする
まずは、その猫が1日に必要なカロリーを知っておかなければいけません。
電卓を用意して計算してみましょう。
猫の体重の0.75乗×70=安静時エネルギー要求量(RER)
なのですが、通常の電卓では0.75乗ってどうするの?となると思います。
体重×体重×体重を計算し、電卓にある『√(ルート)』ボタンを2回押せば体重の0.75乗が表示されますよ!
安静時エネルギー要求量が出たら、そこに下記のエネルギー係数を掛ければ1日当たりのエネルギー要求量が計算できます。この数値がその猫に必要なカロリー1日のカロリーとなります。
エネルギー係数
- 減量中の猫…0.8
- 肥満傾向な猫…1.0
- 老猫…1.1~1.6
- 避妊・去勢手術をした猫…1.2
- 未避妊・未去勢の猫…1.4
- 活発な成猫…1.6
- 妊娠中の猫…1.6~2.0
- 子育て中の猫…2.0~6.0
ちょっと難しいと思われた方は、こちらの記事で簡易計算方法をご紹介しています。
②食事の工夫をする
猫が1日に必要なカロリーがわかったら、そこから20~30%減らしたカロリーを計算します。
キャットフードにも100g当たりのカロリーが表記されているので、猫に必要なカロリーに合わせて食事の量を調整し、それを1日に2~3回に分けて与えてください。
食べ残してしまっても30分以内に片付け、置き餌にしないことが大切です。
また、早食いしてしまう猫では、早食い防止のお皿も用意してあげましょう。
③キャットタワーを活用して運動
あまり高齢な猫や関節や循環器に問題を抱えている猫では無理をさせてはいけませんが、元気な猫であればキャットタワーを活用して上下運動をしてもらいましょう。
猫がキャットタワーの上と下を移動するように、おもちゃを使って誘導します。
1回15分程度で1日に2~3回行うと効果が上がりますよ。
猫のダイエットには注意することも!
ダイエットは大切ですが、ダイエットすることばかりに気をとられてしまってはいけません。注意しなければいけないこともあるので、覚えておいてくださいね。
無理をさせないようにする
何事も無理は厳禁!早く体重を落としたいと焦る気持ちはわかりますが、猫が200g落とすのは人間が1kg落とすのと同じようなことです。
猫の理想のダイエットペースは、1週間で1~1.5%の体重を落とすことなので、極端に食事の量を減らしたり、急激に運動量を増やすといったことはしないようにしてください。
病気の可能性もある
猫のダイエットをする際は、自己判断はとても危険です。
ホルモン系の疾患が原因で肥満となることもあるため、まずは獣医師に相談してください。
食事のカロリーを定期的に見直す
猫の体重は減っているのに、いつまでも同じ量の食事を与えていては意味がありません。
定期的に動物病院で体重を測ってもらい、その体重に合わせたカロリーとなるよう食事の量の見直しが必要です。
まとめ|猫のダイエットは気長にゆっくり
人間でもつらいダイエット。意味を理解できない猫にとっては、もっとつらいと感じるかもしれません。
猫のダイエットは、猫にストレスを感じさせないよう、無理なくゆっくり行うことが大切です。
ダイエットの停滞期に入れば、体重の減少が止まって逆に増えることもあります。
しかし、停滞期が過ぎればまた体重は減っていくため、気長にダイエットをしていきましょう。