猫が何かをしていたと思ったら、次の瞬間には寝てた…なんてことありませんか?いつも寝ている猫を見て、「いいなぁ」と思ったことのある飼い主さんは多いでしょう。
そもそも、猫はどうしていつも寝ているのでしょうか。そこで今回は、猫の睡眠時間についてご紹介します。
よく眠る猫ですが、寝ないときは寝ないときで何か問題を抱えているかもしれないため、しっかり猫の睡眠について知っておきましょう。
猫がいつも寝ている理由は?
猫はいつも寝ているイメージが強いですが、どんな理由があるのでしょうか。
薄明薄暮性だから
猫は野生の本能が強く残る生きものです。そのため、ネズミの活動時間である早朝や夕暮れに起き出し活発に動き出します。
昼間ずっと寝ているのは、狩りに備えるためだったのですね。猫は夜行性だと思われていますが、正確には「薄明薄暮性」です。
薄明薄暮性-はくめいはくぼせい
コトバンク-薄明薄暮性
動物で、採食・生殖などの活動を主に明け方と夕方(薄暮時)に行う性質。昼行性、夜行性に対していう。
ネコ・イヌ・ネズミ・ウサギなどでみられる。
しかし家の中で飼い主さんと生活している猫は、夕暮れの動き回る時間にかまってもらうことができず体力がありあまって夜中に大運動会をしたり、逆に飼い主さんの生活リズムに合わせて夜もしっかり睡眠をとる猫がいたりするのです。
浅い眠りが多い
人間同様に、猫の睡眠も浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を繰り返しています。
人間ではレム睡眠が20%程度、ノンレム睡眠が80%程度ですが、猫はレム睡眠が75%程度であるためほとんどの時間は熟睡していません。
これも野生の本能のなごりで、常に周りに気を張り巡らせ、いつでもすぐに動けるようにしているからです。
猫がたくさん寝ていると思っても、ちょっと体を休めている程度でしかないのですね。
猫の睡眠時間はどれくらい?
そんな浅い眠りの時間が多い猫の睡眠時間はどれくらいなのでしょうか。
成猫の睡眠時間
成猫の睡眠時間の平均は14~16時間です。
成猫は狩りをするために、休めるときに休んで体力を温存しようとしています。飼い主さんと暮らす猫では実際に狩りをすることはありませんが、野生の本能がここにも残っているのですね。
子猫や老猫の睡眠時間
子猫や老猫の睡眠時間の平均は18~20時間です。
子猫は睡眠中に成長ホルモンが分泌されるため、たくさん寝ることが仕事とも言えるでしょう。
また、老猫はできるだけ体力を温存するため、動かずに寝ている時間が増えます。
猫があまり寝ない!考えられる理由は?
猫はよく眠る生きものです。しかし、昼も夜も寝ないというのは猫の健康に影響を及ぼしかねません。猫があまり寝ないときに考えられる理由はどんなことがあるのでしょうか。
落ち着ける環境ではない
猫は自分が快適にすごす場所を探すことに長けています。しかし、ゆっくり落ち着いて休める環境でなければ、眠ることはありません。
猫の寝床や周りの環境をもう一度見直し、ゆっくり眠れる場所を作ってあげましょう。
病気の可能性も!
猫があまり寝ないときに考えられる病気は以下の通りです。
- 不眠症
- 認知症
- 慢性腎不全
- 甲状腺機能亢進症
猫の様子をよく観察し、いつもと様子が違うと感じたときは獣医師に相談してください。
まとめ|猫が快適に眠れるように邪魔をしないであげよう
今回は、猫の睡眠時間についてご紹介しました。
猫はいつも寝ているイメージがありますが、たくさん寝る事にはちゃんと理由があります。睡眠は猫の健康を維持するためにも大切なもの。
どんなにかわいい寝姿であっても、寝ているときは邪魔をしないでそっと見守ってあげましょう。