猫は高いところが大好きです。ふと気が付けば、家具の上やカーテンレールなどの上でくつろいでいる姿を見たことがあるのではないでしょうか。
ところが、高いところから降りられなくなって飼い主に助けを求める猫はたくさん!中には降りようとして落ちてしまう猫もいます。
降りられないならば「最初から高いところに登らなければいいのに…」と思ってしまいますが、高いところに登るのは猫の習性です。
そこで今回は、猫が高いところが好きな理由と降りられない理由や対処法をご紹介します。
猫の習性を知ると共に、降りられなくて困っている猫を助けてあげるときの参考にしてください。
猫が高いところが好きな理由は?
「猫が高いところが好き」というのは、猫好きの多くの人が知っていることでしょう。しかし、どうして高いところが好きなのか?それは、大きく分けて2つの理由があります。
安全だから
猫が高いところに登る1つ目の理由は、安全だからです。
高いところに登ることで、
- 外敵に攻撃されるリスクが低い
- 見渡せるのですぐに逃げられる
- ノミやダニの心配が少ない
といったように、自分の身を守ることができるため、安全で落ち着ける場所になっています。
高いところに登るのは猫の習性ですが、猫本来の防衛本能の働きによるものなのですね。
見下ろすことができるから
猫が高いところに登る2つ目の理由は、見下ろすことができるからです。
- 獲物をみつけやすい
- 優位性を示せる
というように、安全を確保するためとは異なり、狩猟本能によって高いところに登ることも。
また、高い位置から相手を見下ろすことができるので、優位性を示す意味も込められています。
意図せず登ってしまった場合も
自分から高いところを好んで登るのとは一転、意図せず登ってしまったということもあります。
- 獲物を追いかけて登ってしまった
- 何かから逃げるために登ってしまった
など、夢中になりすぎて意図せず登ってしまう場合です。
猫が高いところにいると、好きで登ったのかと思ってしまいがちですが、こういった理由もあることは覚えておきましょう。
猫が高いところに登るのは、思った以上に合理的な理由だったんですね!
猫が高いところから降りられない理由は?
登ることができるのだから降りられるのでは?と思う人もいるかもしれませんが、猫には降りられない理由が2つあります。
降りることを考えないで登るから
猫が降りられない理由の1つ目は、降りることを考えていないからです。
足場がなければ前足だけを使ってみたり、勢いよくジャンプしたり…。猫は高いところへ登るためには、どんなことでもします。
しかし、降りることを考えて登るわけではないため、いざ降りようと思ってもどう降りていいかわからなくなってパニックになってしまうのです。
これは、夢中で意図せず登ってしまった猫も同じことが言えますね。
そもそも爪の形状が関係している
猫が降りられない理由の2つ目は、爪の形状にあります。
猫の爪を見ると湾曲しているように、何かを引っかけるのにはとても便利な形状です。
しかし、爪を使って高いところから降りるには、登ったそのままの姿勢(頭が上でお尻が下)で降りなければならず、猫にとっては至難の業と言えるでしょう。
合理的な理由で登ったのに不合理な理由で降りられない、そんな一面も愛くるしいです・・・。
高いところから降りられない猫を助ける方法!
猫が高いところから降りられずにウロウロしていたり、助けを求めて鳴いているなどの場合は助けてあげる必要があります。
声を掛けて誘導する
飼い猫でも知らない猫であっても、助け方は同じです。優しく声を掛けて誘導してあげましょう。
自分に注意を惹きつけて、警戒心を解いてから自分のほうに呼び寄せてください。
室内の場合は何かに登って助ける
自分の家の中で飼い猫が降りられなくなっている場合、安定した椅子の上に乗るなどして、無理のない範囲で助けてあげましょう。
また、登って助けることが難しい場合は、新たに足場を作ってあげることもおすすめです。
場合によっては消防署や保護団体に連絡することも
室内ではあまりお世話になることはありませんが、屋外では消防署や動物保護団体に連絡して救助してもらいます。
声掛け程度なら自分で行っても問題はありませんが、自己判断で何かに登ったり、物を使っての救助は、自分にも猫にも危険なことなので行わないようにしましょう。
猫は高いところから落ちても比較的安全に着陸すると思われがちですが、パニックを起こしていたり、落下中に障害物があったりすると簡単にケガをしてしまいます・・・。
まとめ|猫は高いところが好きだけど降りるのは苦手
今回は、猫が高いところが好きな理由と降りられない理由や対処法をご紹介しました。
降りられないなら登らなければいいのですが、高いところに登るのは猫の習性であり、安心して過ごすための重要な場所であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
猫は降りることを考えて登っていないことや、爪が引っかけるための形状であることをしっかりと理解し、猫が高いところから降りられなくて困っているようであれば、落ちてケガをする前に助けてあげてくださいね。