ペットショップから迎え入れた子猫も、保護団体から迎え入れた猫も、基本的に猫はお外が大好きな生きものです。
最近では猫の完全室内飼育が推奨されていますが、家からの脱走が本能である猫にとって、外に出れないストレスは相当なものでしょう。
そこで今回は、猫の室内飼育をする上でのストレス対処法をご紹介します。
そもそも猫の完全室内飼育が推奨される理由は?
一昔前であれば、猫は自由に家の中と外を出入りすることが当たり前でした。だから、夜になってもなかなか帰ってこないと心配する飼い主さんも多かったですね。
しかし、現在はさまざまな理由から猫の完全室内飼育が推奨されています。「猫の自由を奪うなんてかわいそう!」という声もありますが、その理由を改めて見ていきましょう。
病気やケガのリスクを減らすため
完全室内飼いの猫であれば、病気を持っている外の猫との接触がないため、感染症のリスクはグッと減ります。
ノミやマダニの寄生やフィラリア症といった寄生虫のリスクも軽減されるため、病気になる確率を抑えられるというメリットがあります。
もちろん、ケンカをすることもないので思わぬケガをすることもなければ、交通事故などにあう心配もありません。
また、完全室内飼いの猫と自由にさせている猫の寿命は2歳以上も違うという統計も出ているんですよ!
悲しい命を生まないため
猫は自由気ままで愛らしい生きものですが、残念ながら毎年多くの猫が殺処分されているという現状があります。
愛猫に避妊や去勢手術をしていれば問題はないのですが、そうでなければ外で子供を作ることも十分に考えられます。
飼い主さんが知らずに生まれた子猫は野良猫となり、外の過酷な環境で暮らすだけでなく、保健所に収容されてしまうということもあるということを忘れてはいけませんね。
かわいそうと思うかもしれませんが、大事な家族がもっと悲惨な目に遭わないように・・・です!
完全室内飼育で猫のストレスは?対処法をご紹介!
冒頭でも触れましたが、猫は外に出たがるものです。室内から窓の外をずっと眺めていたり、隙あらば脱走しようと企むのは仕方の無いことですが…。
そんな外に出れない猫のストレスは大丈夫なのでしょうか?実は、「外に出たい」という欲求が満たされない猫のストレスは相当なものです。
ストレスによって体調を崩してしまう猫も少なくありません。そこで、ここでは猫のストレスを軽減させる対処法を見ていきましょう。
室内でも十分に運動できるようにしてあげる
猫は、運動することでストレス発散をすることができます。
部屋の広さよりも高さが重要。上下運動がしっかりできるようにキャットタワーやキャットウォークを設置してあげることで、運動不足の解消になるだけでなくストレス解消にもなりますよ!
一緒に遊ぶ時間を作ってあげる
狩猟本能のある猫にとって、飼い主さんと遊ぶこともストレス解消法です。
おもちゃを使って「狩り」をさせてあげることで、狩猟本能を刺激し満足させてあげることができます。
なかなか忙しくて時間が取れなくても、1日最低10分、愛猫のための時間を作ってあげるようにしましょう。
猫も美味しいものを食べると幸せな気持ちになる
人間が美味しいものを食べると幸せを感じるように、猫だって美味しいものを食べたいんです!
あげすぎは肥満の元となり健康に悪いですが、ほどほどのおやつはストレス解消にもなります。
「猫にまたたび」ということわざがあるように、またたびやキャットニップなども効果的です。
私たちもたくさんご飯食べて、運動して、眠ると気持ちがいいですよね。猫ちゃんだっておんなじなんです!
猫が外に出たがる場合はどうすればいい?
もともと外で暮らしていた猫をお迎えした場合や、それまで自由に出入りしていた猫では、完全室内飼いに慣れるまでには時間がかかることがあります。
外の楽しさを知っている猫は、外に出れないことを不満に思いストレスとなってしまうでしょう。そんなときの対処法はこちらです。
外を見えなくしてみる
カーテンやブラインド、目隠しなどで外を見えなくしてしまう方法があります。もちろん、1日中というわけではありません。
太陽の光を浴びることで「セロトニン」という幸せホルモンが脳内で分泌されるので、日向ぼっこができるスペースを作ってあげたり、時間で調整するといいでしょう。
脱走できない工夫をしておく
猫は賢いので、見ていないようで飼い主さんの行動をよく見ています。鍵の開け方やドアの開け方など、「大丈夫だろう」の油断は大敵!
網戸の隙間に爪を入れて開けてしまう猫もいるので、念には念を入れて脱走されないように工夫をすることが大切です。
猫を満足させてあげる
外に出れないという不満は満たしてあげることはできませんが、たくさん運動する、たくさん遊ぶ、おやつをあげるなど、満足させてあげることが一番の対処法です。
外に出たがる猫の気をそらすだけでなく、「家の中でも十分楽しいから外にでなくてもいいにゃ!」と思ってもらえれば、ストレスにもなりませんね。
出来そうなのに出来ないと猫も歯がゆい気持ちになるんですね!他に楽しい事があれば室内でもきっと大満足です!
まとめ
今回は、完全室内飼育の猫のストレスについてご紹介しました。
ストレスは健康を害することもあり、愛猫にはストレスの少ない生活を送ってほしいと思う飼い主さんも多いでしょう。
さまざまな場面でストレスを感じることはありますが、完全室内飼育下ではご紹介した対処法で外に出れないという猫のストレスを軽減し、愛猫に快適な生活を送ってもらえる参考にしていただけたら幸いです。