家猫とは一風変わった魅力が話題となっている保護猫。
最初から懐くわけではないけれど、じっくり手をかけることで心を開いてくれた喜びは大きいはずです。
このページを見ている方は、保護猫を飼ってみたいと思っている、あるいは飼い始めたばかりの方が多いのではないでしょうか?
本記事は、保護猫とどうすれば仲良くできようになるか分からなくて困っている…そんな方をお手伝いする内容になっています。
また、保護猫が安心して人に慣れることが出来るようにするための手順を紹介しています。
はじめに|社会化期について
猫の性格は、遺伝的なものと「社会化期」によって変わると言われています。
社会化期とは、周囲の動物や人と社会的な関係を築くのに最も適した時期です。
猫の社会化期
猫の社会期は生後2週間から7週目くらいまでの期間です。
保護猫は、この社会化期に積極的に適切な形で人と接する機会が少なかった子が多いため、人は怖くないということを学習せずに成猫になってしまっている子も少なくありません。
では、成猫が人に慣れる事はもう難しいのかというと、そんなことはありません。
工夫をしながら段階を踏んで接していくことで、人に慣れることは可能です!
保護猫ちゃんを、どのように工夫して慣れさせていくかが飼い主さんの腕の見せ所です。
どの時期からでも「今から遅すぎる」なんて事はありません!安心できる飼い主さんの元で過ごす猫は幸せそうです。
ケージ越しにお家に慣れてもらう
猫をお家に迎えたら、まずはケージ越しにお家に慣れてもらうことから始めましょう。
はじめは「飼い主」としてではなく「猫の同居人」として接してあげると良く、ポイントは干渉し過ぎないことです。
ケージの設置場所と立ち回り
猫ちゃんのケージを人が多い場所に設置して、まずは人がいる空間に慣れてもらいましょう。
まずはケージ越しに名前を呼んで反応を見てください!臆病な子の場合は、ケージに布をかぶせるなどして視界を遮ってあげると落ち着くことができます。
飼い主さんも不安かとは思いますが、一番不安なのは猫ちゃんです。楽しい雰囲気が怖くなくなると、猫ちゃんにとってもずっと楽しい空間になりますね!
人を怖がらなくなったら・・・
次に、猫ちゃんが人のいる空間に慣れた後の立ち回りです。
触れあってみる
手を伸ばすと噛み付いてしまう場合は、革手袋や孫の手などを使い、間接的に猫に触れるようにします。
出来ればただ触るだけでなく、「触った」後には「エサをあげる」ようにしましょう。
触られても怖いことはないんだなと安心してもらうためです。
「おや?触られても何も起こらないな…エサがもらえた!嬉しい!」と良い意味で予想を裏切りましょう!
臆病な猫に間接的に触れる裏技・・・孫の手にチュールを付け、舐めさせた後に背中をかいてあげると猫ちゃんも安心。やさーしく触ってみてくださいね。
ケージから出してみる
素手で触られることができなくてもある程度人に慣れてきたら、ケージの外に出してみましょう。
できれば家中の解放をするのではなく、ケージのある部屋だけなど範囲を限定します。
すると、ケージを安全基地として猫が部屋の探索を始めていきます。
いずれ家の全域が猫ちゃんの見知った領域になりますので、最初から大海原に漕ぎ出さなくてもいいんです。
ケージの外でも安心できるようになったら・・・
この段階まで来れば、もうひと踏ん張りです!
おやつや遊びで人に慣らし安心させてあげる
ケージの外に出ることができ、間接的に人に触られることに慣れてきたら、今度はそっと素手で触って様子を見てみます。
大丈夫そうなら、おやつや遊びでさらに人に慣らしてみてください!
反応が良かったら、猫じゃらしで遊びに誘ってみたり、直接手からおやつをあげたりして反応を窺いましょう。
更に仲良く!
さらなるスキンシップに挑戦できそうなら、抱っこをしてみましょう。
最初はタオルなどで包んで抱っこしてあげると安心してもらうことができます。
ここまで来れば、もう保護猫ちゃんは立派な「うちの子」です!
きっと「あんなに怖がっていたのに・・・」と微笑ましい気持ちになっちゃいます!
おわりに|まとめ
猫ちゃんをよく観察して、その子に合った環境を整えてあげることが大切です。
猫が怯えた時に飼い主さんが身構えてしまうと、かえって猫がびっくりしてしまうこともあるので、飼い主さんはドッシリと構えて、猫が自然に懐くのを待ちましょう。焦らず、気長に、じっくり時間をかけて愛情を注いであげてくださいね。
最初が大変な分、甘えてくれたときの喜びはひとしおです。
飼い猫とはまた違った「保護猫の良さ」を、ぜひ体感してみてくださいね。