猫はいつまでたっても若く見えることが多いです。けれど、年を取れば老いるのは人間も猫も同じ…。
現在の猫の平均寿命は15.45歳ですが、老猫とは何歳からを指すのでしょうか?
また、どんな変化が現れるのかなど、愛猫のためにも知っておけばそれに合わせたケアをしてあげることもできますね。
愛猫にいつまでも元気で快適な毎日をすごしてもらうためにも、しっかり覚えておきましょう。
何歳から老猫になる?
みなさんは、何歳からが老猫だと思いますか?7歳と答える人もいれば、12歳と答える人もいるでしょう。
確かに、猫の品種や飼われている状況によって猫の老化の兆候は異なります。
一般的に猫の飼い主が老化の兆候に気付くのは11歳頃ですが、何歳から老猫と言うのでしょうか。
10歳から老猫
猫は10歳から老猫です。猫の10歳と言えば、人間年齢に換算すると56歳。
その数字を見るとまだまだシニアではないと思ってしまうかもしれませんが、一般的には老猫とされています。
老猫と老化は違う!
10歳で老猫だから老化が始まるかといえば、そうとも言えません。
そもそも老化とは歳をとることではなく、「歳をとった事による身体的変化」を指します。
老化の原因の1つは確かに年を取ることですが、もう1つはそれまでの病気が原因で老化が進んでしまうことも。
老猫になるとどんな変化がある?
猫は犬に比べると、衰え方が緩やかで変化も少なめです。
だからこそいつまでも若々しく見える老猫も多いのですが、飼い主さんが気が付かないだけで変化が現れていることも。
老猫になると、一体どんな変化が現れるのでしょうか。
体の変化
老猫になると以下のような変化が猫の体に現れます。
体の部位 | 症状 |
---|---|
・被毛 | 毛づくろいの頻度が減るためボサボサになることがある |
・耳 | 聴力が徐々に衰えて反応が鈍くなる。猫によっては耳垢が増えて耳の周りが汚れやすくなることも |
・目 | 涙が多くなり目の周りに汚れがつきやすくなる |
・口内 | 口臭が強くなり歯が抜けたりする |
・脚(歩行) | 跳躍力が衰え、ジャンプに失敗する場合も。ふらついたり足を引きずるようになることもある |
・肉球 | 乾燥してかさつきやすくなる |
・爪 | 厚く短い形に変化する |
老化の原因になる病気を早期発見できる事もあるため、スキンシップの際には定期的にチェックするようにしましょう。
性格や行動の変化
老猫になると以下の様な性格や行動の変化が現れます。
- 甘えん坊になる
- 頑固になる
- 無気力になる
- 攻撃的になる
しかし、猫の性格や行動の変化はわずかで飼い主が気付かないこともしばしば。
老猫になったらそれまで以上に猫の様子に気を配ってあげてくださいね。
猫は気分屋なので気分による変化なのか、加齢による変化なのか見分けるのは難しいですが、些細な変化に気を付けましょう!
老猫になったら気を付けることは?
若くて元気な猫ならばそれまで通りの生活を送ることができますが、老猫になると見た目は若くてもさまざまな変化があります。
老猫になったら、どんなことに気を付けてあげたらいいのでしょうか。
飼育環境
まずは飼育環境の見直しをしましょう。
なるべく自分の目が届きやすいリビングなどを老猫の主な生活スペース兼運動スペースとして開放し、キャットタワーなどは低めのものを設置しましょう。
隠れられる場所も用意してあげることが大切です。
病気
老猫になると体の免疫力も低下し、病気にかかるリスクが増えてしまいます。
老猫の代表的な病気は以下のとおりです。
- 慢性腎不全
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 膵炎
- 歯周病/口内炎
特に慢性腎不全については、13歳以上の猫の20%がかかっていると言われるほど多い病気なので、いつもより水を多く飲む、オシッコをよくするといった症状がみられる場合は動物病院を受診してください。
食事
老猫になったら、「老猫用」「シニア用」のフードにしましょう。
老猫は青年期の猫よりも運動量が少なく、いままで通りのフードだとカロリーを摂りすぎてしまうためです。
また、年齢と共に弱くなってしまう関節に対応できるよう、グルコサミンが含まれているフードもあります。
キャットフードが主食であるなら、必ず「総合栄養食」と書かれているものを選んでくださいね。
介護が必要になることも
猫は犬ほど寝たきりになったり認知症になることは少ないと言われています。
しかし、「少ない」というだけでまったくそうならないとは限りません。
老猫になったら、介護が必要になることもあるということは覚えておきましよう。
まとめ|老猫がすごしやすく生活できるように配慮してあげよう
現在、猫の寿命は年々延びており、実際に20歳を超えるご長寿猫もたくさんいます。
猫にとって、食べることや寝ること、生活する環境はとても重要です。
老猫になっても、毎日が楽しくすごしやすいように配慮してあげましょう。
また、猫の様子がいつもと少しでも違うときは、すぐに動物病院で獣医師の診察を受けてくださいね。