猫に避妊手術や去勢手術をすると、獣医師から「太りやすくなるのでごはんの量を減らすように」と言われることがあるかもしれません。
しかし、実際にどうすればいいかわからない飼い主さんも多く、間違ったごはんの与え方をしていることはよくあります。
猫にとってごはんは一大イベント!なぜ太りやすくなるのか、どんな与え方をしたらいいのかしっかり覚えておきましょう。
猫が避妊・去勢手術をすると太りやすくなるのはなぜ?
そもそも、猫が避妊手術や去勢手術をすると太りやすくなると言われているのはなぜでしょうか。
ホルモンバランスが崩れるから
メス猫の場合、避妊手術によって女性ホルモン「エストロゲン」が減少することにより、ごはんを食べ過ぎてしまいます。
また、オス猫では生後7~8ヶ月以降に去勢手術をした場合、さまざまな「ペプチドホルモン」のバランスが崩れることによりご飯を食べ過ぎてしまうため、成猫になってからの去勢手術はごはんの食べ過ぎに注意をする必要があります。
活動量が減るから
去勢手術をしたオス猫は、活動量が25%程度減少するということが研究から確認されています。
メス猫でもほぼ同様のことが言え、活動量が減ることによってごはんを食べて摂取したカロリーが消費されにくくなり、結果として太りやすくなってしまうのです。
どんなフードを選べばいい?
では、避妊手術や去勢手術をした猫には、どんなフードを選んであげればいいのでしょうか。
体重ケア用のフードを選ぶ
キャットフード売り場に行くと、さまざまな種類のフードが並んでいますね。
中には「避妊・去勢後用」「太りやすい猫用」「体重管理用」など表示されているものも。そういった体重ケア用のフードを選んであげてもいいでしょう。
太りやすい猫に配慮して作られたフードのため、エネルギー量などが抑えられています。
低カロリーのフードを選ぶ
体重ケア用は食いつきが悪く、なかなかごはんを食べてくれない…という場合では通常のキャットフードの中から低カロリーのフードを選ぶ方法も。
キャットフードのパッケージには100gあたり○○カロリーと表記されているので、ほかのフードと比べて低めのカロリーのものにしてあげましょう。
ごはんのあげ方はどうするの?
市販のキャットフードのパッケージには、体重ごとの給餌目安量が表記されています。だからと言って、そのままの量をごはんとして与えてはいけません。
ごはんの量を30%くらい減すことも!
パッケージに表記されている目安量は、あくまでも適正体重であった場合です。
その猫の適正体重を自身で知ることはなかなか難しいため、動物病院で獣医師に適正体重や1日に与えるべきカロリーを聞きましょう。
場合によってはご飯の量を30%くらい減らすことを指示されることもありますが、愛猫の健康のためなのできちんと守ってくださいね。
1日にあげる回数を増やす
避妊手術や去勢手術をした猫は、どうしても食欲旺盛になり、いっぱいごはんを食べたがります。
ただでさえごはんの量が減るのに、食べたがる姿を見ると心苦しくなりますね。そんなときは、1日に与えるごはんの量はそのままで一回あたりの量を減らし、与える回数を増やしてあげてください。
1日2回与えていたなら3~4回に増やすなど工夫をすることで、猫のストレスが軽減されます。
カロリーの低いおやつを用意してあげる
市販されている猫のおやつは、意外とカロリーが高いものが多いです。
おやつのカロリーもチェックするようにしましょう。
また、キャベツやブロッコリーを茹でて与えたり、きゅうりなどの野菜をおやつとして与えてもいいです。
野菜はカロリーが低いため、太りやすい猫も安心して食べることができますよ!
まとめ|避妊・去勢手術をした猫のごはんを工夫してあげよう
猫にとってごはんを食べることは楽しみの1つです。
しかし、避妊手術や去勢手術をした後は、それまでと同じごはんの与え方をしては肥満になってしまいます。
猫に「たくさん食べられない」というストレスを感じさせずに美味しくごはんを食べてもらえるよう、フード選びや回数など工夫をしてあげてくださいね。