テーブルの上に用意していた夕食のホタテを猫が食べた!といったことがあれば、飼い主さんは心配になるでしょう。
猫に貝類は厳禁とされていますが、ホタテを食べても大丈夫なのでしょうか?
そこで今回は、猫がホタテを食べたときに注意することや、ホタテを与えるときの注意点をご紹介します。
猫がホタテを食べたけど大丈夫?
猫がホタテを食べたと言っても、どの部位を食べたかによって対処法が異なります。
ホタテには猫が食べても大丈夫な部位と食べてはいけない部位があり、食べてはいけない部位では中毒症状を引き起こすこともあるため注意が必要です。
食べても大丈夫な部位
猫が食べても大丈夫なホタテの部位は、ホタテの中心にある大きな貝柱と、一番外側にあるヒモです。
食べてはいけない部位
猫が食べてはいけないホタテの部位は、ウロ(中腸腺)、エラ、生殖腺です。
スーパーなどで販売されているホタテは下処理されていて、これらの部位は取り除かれていることがほとんどですが、貝ごと購入した場合では注意してください。
【部位の特徴】
- ウロ(中腸腺)・・・濃い緑色や黒がかった色をしているホタテの内臓のようなものです。
- エラ・・・濃いベージュ色をした、ホタテの貝柱とヒモの間に挟まれている部位です。
- 生殖腺・・・オスのホタテは白色、メスのホタテではオレンジ色をした、エラの下あたりの部位です。
ホタテの主な中毒症状
猫がホタテの食べてはいけない部位を食べた場合、以下のような症状が見られた場合は、動物病院を受診してください。
- 下痢や嘔吐
- よだれ
- ふらつき
- 震え
- 痙攣
- 眼振
猫がホタテを食べることで期待できる効果は?
【ホタテを食べることで期待できる効果】
- 体の機能を正常に保つ
- 細胞の再生や生成の促進
- 貧血予防
- 心疾患の予防
- 動脈効果の予防
- 被毛や皮膚の健康維持
ホタテはタウリンが豊富に含まれた、高たんぱくで低カロリーな食べものです。
猫の必須栄養素であるタウリンは、猫の体内で作り出すことができないため、食べものから摂取する必要があります。
他にも、上記のようなさまざまな健康効果が期待できます。
猫にホタテを与えるときの注意点
猫がホタテを食べるとさまざまな健康効果も期待できますが、猫にホタテを与えるときは注意することもあります。
生のホタテは絶対に与えない
生のホタテには、猫の体内のビタミンB1を分解してしまう酵素「チアミナーゼ」が多く含まれているため、必ずしっかり加熱してから与えてください。
加熱することによってチアミナーゼの働きはなくなります。
アレルギーに注意
ホタテに限りませんが、猫が初めて食べるものの場合は、食物アレルギーに注意しましょう。
初めは少量を与え、食べたあとにアレルギー症状が現れないかよく観察してください。
【猫の食物アレルギーの主な症状】
- 皮膚の赤み
- 体を痒がる
- 目の充血
- 下痢や嘔吐
- 元気がなくなる
猫がホタテを食べたあとにこれらの症状が見られた場合は、獣医師に相談するようにしましょう。
与える量に注意
いくら猫がホタテを食べても大丈夫だからといって、与えすぎは栄養バランスを崩したり、肥満になってしまう可能性があるため、与える量には注意してください。
猫にホタテを与えるときは、貝柱1個程度にとどめておきましょう。
塩分に注意
塩分を考えて、人間用に味付けされたホタテや、ホタテの干物は与えないようにしてください。
猫に干物のホタテを与えたい場合は、猫用のおやつで販売されているホタテの干物にしましょう。
小さく切って与える
猫にホタテを与えるときは、猫が消化しやすいように小さく切って与えましょう。
もともと猫はホタテの消化が得意ではありません。消化不良を起こさないためにも、大きなままのホタテは与えないようにしてください。
まとめ|猫にホタテを与えるときはしっかり加熱しよう
今回は、猫がホタテを食べたときの対処法や与え方の注意点についてご紹介しました。
ホタテはキャットフードなどに使用されていることもあり、正しい部位であれば猫が食べても大丈夫です。
ホタテは嗜好性が高く猫が好む食べものなので、安全に美味しく食べてもらうためにもしっかり加熱してから与えてあげましょう。