猫がまるで「ごめんなさい」と謝っているように見える寝姿の「ごめん寝」
とってもかわいい寝方で、SNSなどにもたくさんの猫のごめん寝の姿が投稿されていますが、ごめん寝にはどんな意味が込められているのでしょうか?
そこで今回は、猫のごめん寝に隠された意味や注意すべき点についてご紹介します。
猫のごめん寝は睡眠と関係がある?
ごめん寝をしている猫は、両前足に顔をうずめていたり、前足の隙間から床に頭をつけていたりとさまざまですが、前足で顔を覆ったまま寝ていますね。
実はこのごめん寝は、猫の睡眠と大きな関係があります。
睡眠時間と睡眠周期
猫が1日に必要な睡眠時間14~16時間程度ですが、子猫や老猫であれば18~20時間寝ることも。1日の半分以上を寝て過ごす猫ですが、それらの時間すべてが熟睡しているわけではありません。
寝ている間は浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を繰り返し、その割合はレム睡眠が75%、ノンレム睡眠が25%と、ほとんどが浅い眠りです。
レム睡眠のときに猫はごめん寝をするため、しっかり寝てもらうためにもごめん寝に隠された意味を知ることは大切と言えるでしょう。
猫がごめん寝をするのはなぜ?
では、猫がごめん寝をするのはどんな意味があるのでしょうか。もしかしたらそのごめん寝は何か不満があるのかもしれません。
「うるさいなぁ」という猫の不満のサインかも!
猫の聴覚は人間の4倍以上とも言われていますので、周りがうるさいと感じてごめん寝をしているのかもしれません。
猫は寝ているときでも聴覚を働かせ、常に危険を察知できるよう警戒しているため、テレビの音や人の話し声、蛍光灯の音や外から聞こえてくる音など、さまざまな音を、耳を下に向けることで遮ろうとしています。
「眩しいなぁ」という猫の不満のサインかも!
猫の目は、暗いところでもわずかな光があれば光を増幅させ十分に見ることができる特殊な構造をしています。そのため、周りが明るすぎて眩しいと感じてごめん寝をしている可能性も。
室内には照明やテレビ、電化製品のランプや窓から差し込む光など、猫にとって眩しいと感じるものは多々あります。光を遮るために顔を覆ってごめん寝になってしまっているのかもしれません。
睡魔に負けたから
猫はたくさんの睡眠時間が必要な生きものなので、単純に睡魔に襲われて寝てしまっただけかもしれません。
座ったり伏せた状態のまま強烈な眠気に襲われ、頭の重さで自然に前に倒れてごめん寝になってしまうこともあります。
猫のごめん寝は病気が原因のことも!
不満のサインや睡魔に負けただけならいいですが、猫のごめん寝は病気が原因のこともあるので注意が必要です。
ヘッドプレッシングかも!
猫が伏せたまま床に頭をつけてじっとしていたら、ごめん寝と見間違えてしまっても不思議ではありません。
ほかにも、座ったまま壁や家具などに頭を押し付けていたり、立ったままさまざまな場所に頭を押し付けることもあるこの行動は「ヘッドプレッシング」といい、脳炎や脳腫瘍、脳卒中、頭部外傷、前庭疾患、毒性中毒など深刻な病気によって引き起こされている異常行動です。
ごめん寝のほかに下記のような症状が見られた場合はすぐに動物病院を受診してください。
- 壁や家具、床などに頭を押し付ける
- 壁をずっと見つめている
- 壁に沿って歩こうとする
- 同じところを行き来する
- 部屋の隅でじっとしたまま動かない
- 聴覚障害
- けいれん発作
まとめ|猫のごめん寝には注意して!
今回は、猫のごめん寝についてご紹介しました。猫のごめん寝は可愛らしい寝方ではありますが、意味を知ると落ち着いて眠れない猫の不満やストレスのサインであることがわかりますね。
猫にとって睡眠はとても大切。愛猫の健康を維持するためにも、ごめん寝を見かけたら良質な睡眠が取れるように対処してあげましょう。