猫を飼っていると、自分が風邪をひいたとき、猫にうつるのではないかと心配する飼い主さんもいるのではないでしょうか。
人間の風邪は猫にうつることはありませんが、猫から人にうつる病気や、人から猫にうつる病気があります。
人畜共通感染症とも呼ばれ、猫も飼い主さんも気をつけなければいけないことも。
そこで今回は、人畜共通感染症についてご紹介します。
猫から人だけじゃない!人から猫にうつる病気、人畜共通感染症とは?
人畜共通感染症は、動物から人、人から動物へうつる感染症の病気です。その種類は日本国内だけでも約50種類が確認されており、猫も例外ではありません。
通常であれば感染症は人から人へ、猫から猫へというように、その種の間で感染しますが、人畜共通感染症では猫から人へ、人から猫へうつるため感染しない、させないためにも飼い主さんは予防に必要なことを知っておかなければいけません。
人畜共通感染症にはどんな病気がある?
【猫と人が関係する主な人畜共通感染症】
病名 | 原因 | 人の症状 | 猫の症状 |
---|---|---|---|
猫ひっかき病 | ・猫に噛まれたりひっかかれると感染 ・感染した猫を吸血した猫ノミに刺される | ・発熱やリンパ節の張れ ・重症化すると神経症状がでたり脳炎になることも | ・ほとんどの猫は無症状 |
疥癬 | ・ヒゼンダニに接触 | ・強い痒み ・脱毛 | ・強い痒み ・脱毛 |
トキソプラズマ症 | ・感染した豚肉を生で食べることで感染 ・感染した猫の便の原虫が人の体内に入ることで感染 | ・妊娠中の妊婦は胎児に影響 | ・肺炎 ・脳炎 |
パスツレラ症 | ・猫に噛まれたりひっかかれると感染 ・食事の口移しや食器の共有などで感染 | ・特徴的な症状はなく風邪のような症状から肺炎などさまざま ・皮膚症状では赤く腫れあがる | ・ほとんどの猫は無症状 |
狂犬病 | ・猫に噛まれることで感染 | ・神経症状や昏睡して死亡 | ・狂そうや麻痺 ・昏睡して死亡 |
人畜共通感染症には猫が感染しても症状が現れない病気もあります。しかし、人が感染すると免疫力が落ちているときでは発症しやすく、重症化しやすいため注意しましょう。
人畜共通感染症を予防するには?
猫も人も感染する可能性のある病気はたくさんありますが、人畜共通感染症を予防するためにはどうしたらいいのでしょうか。
猫を感染させない
猫のワクチン接種やノミダニ対策、定期的な健康診断など、そもそも猫が感染症にかからないようにしてあげることが大切です。
また、野良猫との接触でさまざまな病気をもらってしまうため、猫を屋外に出さないといったことも徹底しましょう。
猫の排泄物を触ったら手を洗う
猫のトイレの処理のあとは、必ず手を洗いましょう。
そのほか、外で動物と接触したあとは、手洗いだけでなく洗顔やうがいもしてください。
人の健康にも気をつかう
睡眠不足や栄養不足、ストレスなどは免疫力を低下させるため、飼い主さん自身が健康にすごすことも重要です。
また、猫と一緒に寝ている飼い主さんでは、自身の体調が悪いときは一緒に寝るのを控えましょう。
まとめ|猫と人が快適にすごすために人畜共通感染症に気を付けよう
今回は、猫から人、人から猫にうつる病気、人畜共通感染症についてご紹介しました。
人畜共通感染症にはさまざまな病気があり、何がきっかけで感染するかはわかりません。
猫を含め、動物たちすべてが必ずしも感染する菌を保有しているわけではありませんが、こういった病気が人と動物たちの間で感染する可能性があることは知っておかないと予防もできませんね。
飼い主さんも猫も快適に生活するためにも、普段からお互いの体調管理をしっかり行いましょう。