ペットショップで売れ残りの子猫がどうなるか知っていますか?

残念なことに、日本はペット後進国です。

ペットショップに行けば当たり前のように子猫が展示され販売されていますが、売れ残りとなってしまった子猫の行く末がどれだけ悲惨か知っていますか?

ペットショップの在り方を考えるためにも、売れ残りとなってしまった子猫たちがどうなるか知っておきましょう。

目次

猫の需要について

ペットに猫を迎える人は年々増加しており、近年では家で過ごす時間が増えたことから、世界中でペットブームとなりました。

現在日本で飼育されている猫は9,644,000頭(※)と、犬よりも猫のほうが多くなっています。

しかし、このペットブームによって飼ったはいいけどやっぱり飼育できないと、保護施設や保健所にたくさんの子猫たちが持ち込まれることとなっています。

また、需要があるからと繁殖業者は必要以上に猫の繁殖を行い、需要に追いつかずその価格も高騰するという異常事態が起こっています。

たくさんの子猫を作り出すということは、売れ残りとなる子猫も出てきますが、売れ残りとなった子猫たちはどうなってしまうのでしょうか。

(※)一般社団法人ペットフード協会「2020年全国犬猫飼育実態調査」

ペットショップで売れ残りの子猫はどうなる?

ペットショップで子猫が売れ残りになることはないと思っている人も少なくありませんが、現実には生後3ヶ月をすぎてしまうと買い手は減り、価格も下げられていきます。

子猫が生後6ヶ月にもなれば、価格はグッと下がりペットショップもなんとか買ってもらおうとしますが、それでも売れ残りとなってしまったら…?

ペットショップによってその対応は異なりますが、売れ残りとなった子猫がどうなるかをご紹介します。

繁殖にまわされる

ブリーダーや繁殖業者に返還や売却され、「繁殖用」として一生を送ることとなります。

良心的なブリーダーでは格安で販売したり、里親探しをしてくれることもありますが、悪質なブリーダーや繁殖業者では「引取り屋」に売られ、遺棄されたり処分されたり、まともなお世話もされずに一生をケージの中で過ごす猫も

実験動物になる

実験動物を扱う業者に売却されてしまえば、さまざまな実験に使用され命を落としていくことになります。

実験動物は教育、試験研究や生物学的製剤など、様々なところで必要とされており、近年は動物愛護や動物福祉の精神をもって、できる限り苦痛を伴わないようにとの通達もありますが、どれだけ守られているかは定かではありません。

処分される

2013年の動物愛護法の改正により、ペットショップや繁殖業者からの保健所の持ち込みを拒否することができるようになりました。

しかし、あくまでも悪質な場合に限られていることや、個人のふりをして持ち込まれてしまえば保健所もわかりません。

また、保健所に拒否されてしまえば、処分に困り遺棄するということも。

保健所が里親を探してくれればいいですが、一度収容されてしまうと命の期限があり、期限内に引き取られなければ二酸化炭素によって苦しい窒息死が待ち受けているのです。

里親を探してもらえる

ごくごく一部の良心的なペットショップでは、売れ残りになってしまった子猫を保護団体やボランティア団体と連携をとりながら里親探しをしてくれることもあります。

しかし、こうしたペットショップはごく僅かで、ほとんどの子猫は悲惨な行く末となっているのが実情です。

ペットショップで子猫の生態販売をしているのは日本だけ?

ペット先進国と呼ばれる、アメリカ、イギリス、イタリア、オランダ、オーストラリア、オーストリア、カナダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ニュージーランドなどの国では、ペットを人道的に扱い、尊重した生活を送らせてあげることが法律や条例によって事細かに決められています。

また、ペットショップでの生態販売は虐待にあたると考えられており、法律で禁止している国もあれば、禁止されていなくても道徳観や倫理感から生態販売を行っていません。

つい先日もフランスがペットショップでの犬や猫の生態販売を法律で禁止し、2024年から施行されることとなりました。(※)

日本は当たり前のようにペットショップで子猫が展示販売されていますが、こういった取り組みを見習うべきではないでしょうか。

(※)NHKニュース「フランス 犬や猫の店舗での販売禁止へ」

まとめ|ペットショップの在り方を考えてみよう

今回は、ペットショップで売れ残りになってしまった子猫のその後をご紹介しました。

ペットショップで子猫が販売されている以上、売れ残りとなる子猫は必ずでてきます。子猫にどんな悲惨なことが待ち受けているかと思うと、心が痛くなりますね。

衝動的に飼ったはいいけれど、やっぱりいらないと1週間足らずで手放す人もおり、保護施設や保健所にはたくさんの猫が家族を求めて待っています。

ペットショップにいる子猫を購入しなければいいという単純な問題ではありませんが、ペットショップの在り方を考えてみてください。

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