猫を飼うと、避妊手術や去勢手術についてするべきか悩む飼い主さんもいるでしょう。
実際、「自然なままが猫のためにも1番いい」と何もしない飼い主さんも少なくありません。
避妊手術や去勢手術は本当に必要なのでしょうか?
そこで今回は、避妊・去勢手術が必要とされている理由や、メリットデメリットについてご紹介します。
愛猫の避妊手術や去勢手術を悩んでいる飼い主さんは、ぜひ参考にしてくださいね。
猫に避妊・去勢手術が必要な理由
猫の避妊手術や去勢手術は義務ではありません。
しかし、獣医師から薦められたり、保護猫を譲渡されるときの条件になっていることを考えると、必要なことではあるのだろうと感じるのではないでしょうか。
ここでは、手術が必要とされる理由を見ていきましょう。
猫の負担から守るため
猫の避妊手術や去勢手術が必要とされる理由は、妊娠や出産による体への負担から守るためです。
猫が1回に出産する数は5匹や6匹ということもあり、1回の妊娠で体にかかる負担は相当なもの。中には出産で命を落としてしまう猫もいるのです。
悲しい命を増やさないため
猫の完全室内飼いが推奨されていますが、どんなに気を付けていても脱走されてしまうことはあります。
それが発情期であれば、飼い主さんの知らないうちに子供を生み、子猫がそのまま野良猫になってしまうことも。
外の過酷な環境で命を落とすこともあれば、捕獲されて虐待されたり殺処分されてしまうこともあるため、悲しい命を増やさないためにも避妊・去勢手術は大切なことなのです。
避妊・去勢手術のメリットは?
猫の避妊手術や去勢手術は必要とされる理由があるだけでなく、大きなメリットがあります。
病気の予防
猫の避妊手術や去勢手術は、病気の予防になります。
予防できる病気は以下の4つなどです。
- 乳腺腫瘍
- メス猫の子宮の病気
- オス猫の精巣腫瘍(犬に比べるとまれ)
- オス猫の前立腺の病気(犬に比べるとまれ)
また、避妊手術や去勢手術をすることによって外でケンカをすることが少なくなるため、「猫エイズ」をはじめとする感染症のリスクを軽減することもできます。
猫の発情期によるストレスの軽減
猫の発情期は性別によって異なります。
・メス猫…通常は2~4月と6~8月頃(室内飼いの場合は1年中の場合も)
・オス猫…決まっていないが発情期のメス猫の鳴き声やニオイで誘発される
発情期はお互いにパートナーを探しますが、室内飼いの猫の場合はパートナーに会うことができす、繁殖行為をしたいという欲求が満たされません。
それが大きなストレスとなり、体調を崩したり攻撃的になったりとさまざまな悪影響も。
猫に避妊手術や去勢手術をしてあげることで、発情期のストレスを軽減してあげることができるのです。
避妊・去勢手術のデメリットは?
猫の避妊手術や去勢手術には、デメリットもあります。もちろん繁殖することができなくなるということもデメリットですが、ほかにはどんなことがあるのでしょうか。
太りやすくなる
避妊手術や去勢手術によって、猫のホルモンバランスが崩れたり代謝が低下することで食欲が旺盛になってしまい、肥満になりやすくなります。
太りやすくなるリスクは2倍とも言われており、食事の量を30%減らすなどの調整をしてあげなくてはいけません。
食欲旺盛な猫の食事を減らすということは、ストレスを感じさせてしまうことにもなるため、食事のあげ方の工夫も必要です。
全身麻酔が必要
猫の避妊手術や去勢手術は、全身麻酔が必要になります。
全身麻酔は猫を痛みや恐怖から守る必要な処置で、全身麻酔をかけないで手術に挑むことはありません。
手術をしてくれるほとんどの動物病院では、事前に術前検査をして麻酔をかけても大丈夫か確認してくれますが、それでも全身麻酔のリスクはゼロではないことも頭に入れておきましょう。
まとめ|猫に避妊・去勢手術をすることは猫のためでもある!
今回は、猫の避妊手術や去勢手術のメリットデメリットについてご紹介しました。
健康な猫の体にメスを入れることに抵抗のある飼い主さんも少なくありませんが、避妊手術や去勢手術をすることは猫のためでもあります。
愛猫のためにどうすることが1番いいのかをしっかり考え、いつまでも元気で快適に生活できるようにしてあげましょう。